前奏4小節にロックオン♫
ふと最近、とある曲を久々に弾いてみよう♫と思い楽譜を取り出した。厳密にはまっさら状態のコピーの楽譜で棚を整理していたらふと、目に留まったのだ。手に取ると不思議に当時の思い出もよみがえった。単に練習曲のような手の運動としての技術ではない、表現技術が難しい曲であった。その表現技術にも手の運動的技術も無関係ではないが超絶技巧のようなテクニックではない、といったほうがよいかもしれない。その曲にばかり時間をかけて取り組んでいる時は全体像を見て弾いているので、この前奏以外のほうに気が向きすぎていたのかわからない。だから最近この前奏4小節の1小節目の音を出した瞬間、その何ともいえない音の調べに対して(自分の出した音ですがw )目の前と頭の中に閃光が放たれたように感じた。曲想は8分の6拍子で大きく2拍子にとれる揺れるような作りだが8分音符6個の和音が全て異なり、1拍1拍それぞれの波動を持っている色調である。ここをいかに煌びやかに、また滑らかに弾くか?は取り組んでいた当時も同じだが、今回のように色彩が目の前に拡がるような感覚で味わったことはあっただろうか?と自らに問いかけながら前奏4小節を最近ずっと弾いている・・・。この不思議な感覚は何だろう?と思いながら前奏4小節にロックオン状態。年の功なのか?それとも、たまたま今、感受性や霊性が高まっている時期なのか?未だわからない。しかし、この音の1つ1つの音のイメージを言葉にできるくらい、もう少しこの4小節に向き合いたい。結局、久々に弾いてみようと思った曲は前奏4小節留まり・・・。